構造変更登録とは、車検証に記載されている寸法や定員などの変更を国土交通大臣に認めてもらい、変更値を記載し直す手続きです。
 リヤバンパーを切断してスライド式バイクキャリアを製作しスペアタイヤは床下へ移動、サイドシートを取り外して洗濯機、乾燥機清水タンクを設置したので、長さと乗車定員が変わる。運輸支局又は自動車検査登録事務所で継続検査+αの書類作成と実車検査を受けることになるけれど、ユーザー車検とそんなに手間や費用は変わらない。変更登録すると車検残期間があっても新たな車検期間になってしまい重量税も還付されないので、車検切れを待って今回の申請となった。
要注意なのは平成15年頃にキャンピングカーの構造要件が厳格化されていて、継続検査なら新要件は適用されないけれど、構造変更だと新要件に適用させる必要がある。継続検査はキャブコンなら内部はざっと一瞥する程度だけれど、今回はベット寸法や給排水タンクなど綿密にチェックされた。車両重量に変更が生じない構造変更はありえないので測ることになるけれど、元の車両重量が2450kgなのに今回は2690kg、240kgも贅肉が付いている。しかも贅肉の内230kgが後軸に掛っているというバランスの悪い結果。これでも2000円リヤサス強化していなければ前荷重が抜けて前軸重量は元より減っていただろう。事前にスペアタイヤを降ろしておくのと燃料満タンはお約束。重量税の課税根拠となる車両総重量は更に定員×55kgを足したものだから2690kg+7人×55kg=3075kgとなり12600円も増税となるところだったけれど同時に定員を4人に減らすのでギリギリセーフ。場合によっては冷蔵庫、FFヒーターやボイラなどを取り外す対策が必要となる。タイヤの耐荷重も審査され、後軸は余裕15kgでスレスレ。ロードインデックスで前輪103、後輪109が限界のようだ。更に水やバイクを積むことを考えるともう少し余裕が欲しい。
さて、一発合格するほど甘くはないと思っていたけれど、早速黒煙検査に引っかかる。規定の50%に対し60%でアウト。黒煙検査をパスするには軽油添加剤が確実で、過去エスティマルシーダ18万km走行車で80%が16%になった経験もあるその名もズバリ「スモークカット」というトヨタ共販で販売されているものを入れてくれば合格確実だけど、今回は走行5万kmだし大丈夫だろうと1000円をケチったために不合格。悪いことに「スモークカット」はホームセンターやカー用品ショップでは取り扱いがないので、止む無くクレの「パーフェクトクリーンディーゼル専用」を近所のカインズで購入し投入。クレには「スモークアウト」なるもっと黒煙に即効性の添加剤もあるけれど、なかなか店頭には売ってない。事前に通販購入しておくべきだった。継続検査のノリで積みっぱなしにしていた布団を降ろすよう指示されていたので、自宅まで一度往復しついでに添加剤を燃料系統にいきわたらせる。
 当日なら再検査は何度でも無料だけど、ラインに並び直すと順番待ちで1時間近くロスしてしまう。添加剤に不安があったので少しアクセルワイヤーを調整したら10%だったもののエンジン音が低いと言われまた再検査。エアクリーナーを外していないかも見られ、黒煙検査は昔は視認だけだったのに年々厳しくなり、ディーゼル車排除の姿勢が感じられる。アクセルワイヤーを戻し正々堂々(ドーピングしといてなんだが)3度目の正直で25%合格。他車の状況も併せ観察していると、黒煙が1m程度残って見えるようだと不合格になる感じだ。結局1日仕事になり検査官とのやり取りで精神的にも疲れてしまったので次回はスモークカット入れよう。
添加剤を入れなかったのはケチッただけではなく、要するに黒煙とは未燃焼の煤だからシリンダ内の燃焼温度を上げてやれば簡単に消失する。燃焼温度を上げるには混合気を薄くする(空気を増やす、エアクリーナー外し)か燃料を燃えやすいものにする。身も蓋もなく言えば少しガソリン混ぜればよい。しかし燃焼温度を上げるとNOxが増えるしエンジンを痛める。ディーゼルエンジンの最大の課題はこのNOxとPMのトレードオフ関係にある。しかし車検ではPMしか計測しない。ともかく旧車に添加剤なんて年寄りに冷水。満タンの添加剤入燃料抜き取りたいくらい。
長さが598cmとなりフェリー6mの壁も念願のクリア。車検証が6m以下なら計測されることもないからキャリアがちょっと位はみ出てても・・・というのは甘いか。


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