1週間程度の旅程となると一番問題になるのは洗濯。

コインランドリーを利用すればいい、と思うかもしれないが、知らない町でコインランドリーを探すのは意外に難しい。バイバス沿いなどにはないので市街地の奥深く入らねばならないし、迷ったらすぐに1~2時間は無駄にしてしまう。洗濯している間も中途半端にすることがなく、洗濯で半日つぶれるなんてザラ。雨の日にまとめてと思ってもお天道様はそう都合良く動かない。

せっかく多額の費用と時間を割いてあこがれの地に来ているのに、洗濯で時間を潰すのは実に耐え難い。かといって一週間分の衣類を用意するのはとても大変だし必ず何か忘れる。どこへしまったのかもわからなくなりがちだ。
必要のない横長ソファーを取り外したスペースに全自動洗濯機とカセットガス乾燥機を取り付けることを思案中。5kgクラスをいれるには内幅47cmはちょっと足りないが、お得意の分解再構成をすれば何とかなるだろう。外側は木材で囲えば見た目も美しくなるし。

ちなみに座席を取り外すと構造変更 の手続きが必要で、そんなに難しいものではないけれどそのままだと継続検査でハネられるのでご注意ください。
シャープの中古5.5kg洗濯機をヤフオクで調達。
シャープの縦型洗濯機は一部を除き節水穴なしクリーン槽というシャープ特許の構造を採用しており、使用水量が他社より25%程少なくて済む。このES-55D は標準使用水量77L.。他社の5kgクラスは皆100Lを超えている。何故かといえば他社のは2重になっている洗濯槽の外側の槽まで水が溜まるが、シャープだけは内側の槽にしか水が溜まらないため。外側の槽は脱水の水を受け止めるためだけにあるので、強度が必要なく薄いプラ板でできており軽量コンパクト。

キャンピングカーは給水タンクやグレータンクの容量が厳しいので載せるならこれしかない、と思う。ちなみに当然自宅の洗濯機も同機種を愛用している。
いくら軽量コンパクトとはいえやはりキャンピングカーの中では大きい。よってバラす!
洗濯槽のお出まし
逆さにしてみた。今は全てマイコン制御だから構造は単純。
からっぽ。

四隅にアングルを立ち上げ、シャフトを吊るしさえできればこのケースは必要ない。
さて、長ソファーを撤去したこのスペースに入るかどうか。前には100L水タンクを既に設置しているし、カセットガス乾燥機もここに入れたい。収納庫からはカヌーのパドルと組立式ハシゴが出っ張っているし、スペースはぎりぎりだ。
ぴったり!

窓にもかからない高さ。あとは四隅からアングルを立ち上げて吊るせばいい。

正月早々縁起がいい、って正月からなにをやっているんだか・・・。しかし今年こそはコインランドリーを探してさまようことがないようにしなくては。
50cm間隔でアングルを立ち上げ、洗濯槽を吊るすダンパーシャフトを上端で固定する。
横方向のクリアランスが少々足りない気がするが、まぁなんとかなるだろう。
床に35mmの穴をホールソーで開けたが、絨毯+12mm合板2枚+FPR3mmで床は3cm程の厚さがあり結構苦戦。

洗濯機の排水ホースを床下に通し、さらに延長ホースを繋げてグレータンクへ導く。
シャワー室の排水ホースを途中で切断して3つ叉をかまし、排水ホースを接続した。グレータンクは100Lの容量があるので、あらかじめ空にしておけば1回の洗濯であふれることはなく、走行中も洗濯が可能だ。塩ビパイプ接着剤+シリコンコーキングで完璧に漏水対策を施す。
今までは5日分位の着替えやタオルを用意し、3日から4日に一度コインランドリーで洗濯していたが、たまった洗濯物は場所を取るし夏は臭うので道中は洗濯のことがいつも頭から離れなかった。

GW九州四国9日間 の旅では常に給水可能なP泊地に滞在でき、着替えの心配が無いお気楽さは想像以上と実感した。旅の質がワンランクアップした感じだ。いつも給水可能とは限らないが、水タンクを400リットルに増設 してあるので満タンなら4回は洗濯が可能。3日に一回給水できれば生活には困らない。

楽しい旅から帰宅して一番閉口するのは自宅の脱衣所を埋め尽くす洗濯物の山だったけれど、帰りの道中で運転しながら洗濯し、帰宅前に次の旅の準備までできてしまう。

天板と化粧ベニア板で目隠ししたいところだが、他にもやることが山ほどあるのでしばらくは機能優先でこのままの運行になるだろう。現状では見た目は悪いけれど着替えの残枚数を心配するよりは精神衛生上すこぶるよろしい。


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