先月北海道を回ったばかりだというのに、また1週間の休暇を取って8泊9日の北海道キャラバンに再突入した。

異常な暑さの内地とは比べ物にならない冷涼な気候と雄大な風景に癒され、天候にも比較的恵まれたよい旅になった。
先月と同様八戸→苫小牧フェリーで上陸し、とりあえず前回は道北を廻ったので今回は道東に行こう、ということでオンネトーで1泊。
湖畔には3箇所ほど駐車場がある。日中は観光バスがひっきりなしに来てぞろぞろと人が降りてくるので落ち着かないが夜は静か。近くに水道やトイレもありP泊には絶好の場所だが、ご覧のとおり雨だったので早朝のうちにさっさと撤収する。
3日目は一日曇り空だったのでバイクを出動させることなくロデオで屈斜路湖周辺をうろうろした後網走市内で洗濯や100円ショッピングなどをして夕方能取岬へ向かう。
岬は一面の牧草地で広い駐車場があり訪れる人も少ない絶好のP泊地だった。トイレはあったが閉鎖されていた。

とにかく空気が澄んでいるのだろう、関東ではまず見ることのできない天体ショーに1時間以上酔いしれた。
4日目にしてやっと晴天となり、バイクを出動させ待望の林道へ突入。
屈斜路湖の北側、日並林道は美しい森と渓流に恵まれた明るい林道だった。
定番の美幌峠からの大展望。
道東に来たら外せない、屈斜路湖畔林道。
右目に湖面、左目に美林を感じながらの走行は爽快そのもの。

写真ではとても表現しきれない。
道路管理上非常に危なそうなこの林道が現在も走れるのは奇跡だと思う。今後も転落車などが出て閉鎖にならないことを切に願う。
バイク雑誌などで必ず紹介されている場所。左からバイクがコーナリングしてくる写真が定番ですが今回は単独なのでバイクなし。
屈斜路湖を見下ろす小清水峠の駐車場でP泊。

パンクベットの窓からの大展望はどんな高級ホテルも敵わないほど。
トイレや水もあり、訪れる人も少ない絶好のP泊地だった。
釧路から30分程南東の地、昆布森と呼ばれる地域にある来止臥野営場。

無料で水、トイレ、ゴミ捨てが可能な今時珍しいキャンプ場。
周辺は180°太平洋と180°草原。周辺に人工物は全く見えない。
すぐ下にはプライベートビーチ、といっても道はなくよほどの根性がなければ昇り降りできる斜度ではないが。
キャンプ場裏手からは海岸線を散策できる遊歩道が1km弱続いており、これまた絶景。

草原、断崖絶壁、矮小美林など変化に富むすばらしい遊歩道なので別ページ を設けて詳しく紹介します。
いままでキャンプ場や駐車場などに100泊以上はしているが、こんな素晴らしいロケーションは経験したことがない。

この日は遊歩道 を歩いた後ビール片手に2時間以上ボーっと至福の時を過ごした。
このキャンプ場唯一にして最大の欠点は、すぐ霧がかかること。

2泊3日滞在したが、展望が望めたのは1日目だけで、2日目からはずっと一面ミルキーな世界。1日に一度くらいこのように霧が晴れて幻想的な風景になることもあるが、初日に大展望を拝めていなければその魅力も半減だっただろう。

この3日間はキャンプ場から数キロも行けばいつも快晴だったのに海沿いだけはずっと霧がかかっていた。

釧路地方の夏自体晴れる日が少ないというのに、この調子ではここからの大展望を拝める日というのはほとんどないのだろう。だからこそこのような一面草原の特異な地形になるのだろうけれど。
さて、2日目はバイクを降ろし、周辺の砂浜で砂遊びをした後林道散策に向かう。
 
きれいな川沿いを走るとても雰囲気のいい林道だった。
 
海岸線を離れて釧路湿原へ向かう。

伐採道が痛々しい。
15年ぶりの釧路湿原。
釧路湿原駅。車道もなければ人家もない場所にぽつんとある観光用の駅だが、中は観光客でごったがえしていた。

後で観光客を満載したオープンデッキの緑色の客車を数両牽引したディーゼル機関車がのろのろと走っていった。まるで遊園地の中にいるようだ。
釧路川の穏やかな流れ。でも近くでみると流速は結構速い。

15年前は険しい山岳を登山したりすることしか考えていなかったが、今はこういうところでカヌーでのんびり川下りしたいな、と思うようになった。果たしてこれは成熟なのか堕落なのか。
来年はカヌーをカートップしてこようかな。
ザルボ展望台

下はコッタロ展望台。

湿原も近くでみればただの藪・・・だが、コッタロ展望台には水があり、その途中の川沿いにはP泊適地がいくつかあったので、ロデオにカヌーをカートップして泊まりながらカヌーで湿原を巡るというのをいつかやってみたい。
湿原の内部を突っ切る林道がいくつかあり、独特な植生を身近に観察することができる。
別寒辺牛湿原を横断する糸魚沢林道
行き止まりの支線が厚岸湖北岸に伸びている。

奥に見える半島は厚岸湖と海に挟まれているが、海岸線のみ雲がかかっているのがわかる。
周辺には多数の接続林道がある。そのひとつのリルラン林道を抜けて海岸線へ戻る。
海岸線に近づくにつれて特異な植生が目立ってくる。

強風と濃霧のため生育を妨げられるのだろう。
前の写真から数キロしか離れていないのに海岸の来止臥キャンプ場はいつもこんな感じ。
さて、楽しかった道東巡りもタイムリミット。

北海道南岸の海岸線を辿り襟裳岬経由でフェリーターミナルのある苫小牧へ向かう。

昆布刈石の高台ダート。
黄金道路の海岸線で昼食タイム。
観光地化が進んだ襟裳岬には寄らなくても、この風光明媚な道路を走りたいがために天馬国道を通らずわざわざ遠回りしてしまう。
日高の山をバックに。

ロデオの低重心、ロングホイールベースの車体はキャンピングカーであることを忘れてしまうほどの安定走行で、丸1日走り続けても全く苦にならない。ディーゼルMTの燃費は11km/Lで財布にも優しい。

全長が1m短くなるとはいえ、高重心ショートホイールベースで前輪の上に座るキャブオーバータイプのキャンピングカーでは走るのが苦痛になってしまう。


   


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