ロデオを紹介しているHPでは必ず触れているリヤタイヤの荷重オーバー。

もともとロデオのベースは1t積みのトラックだ。そこにあんな巨大なFPR構造体を乗せ、さらに家具を乗せている。車検証上こそ車両重量は2.5トン程だが、これはあくまで陸運局の審査結果であり、審査時には8ナンバーキャンピング車として最低の装備のみでパスしているのは明白である。

かつてカシータ というキャンピングトレーラーを購入したが、前所有者がアメリカから並行輸入したらしく、前所有者は牽引免許を所持していたとのことで車両重量は890kgになっていた。私は牽引免許を持っていないので750kgしか牽けない。そのままでは無免許運転になるため、エアコン、ボイラー、冷蔵庫やサイドオーニングなどを外して車検場で構造変更検査(車両重量の変更)を受検したが、1回目は790kg位で失格。2回目に電気関係やトイレの便器など極限まで外してやっと740kgになったことがある。日本では堂々と車両重量750kg以下でいろんな装備のついたトレーラーを売っているが、実際の740kgは本当にフレームとFPRだけの重さである。

つまりロデオも実際は3t弱あると考えていたほうがいい。陸運局検査値の2.5t = ベース車両1.5t + FPRシェル1tと推測すると、1.5tは積んでいることになり完全に過積載だ。トラブル多発も無理からぬ話である。

唯でさえリヤ荷重オーバーの車体最後部にオートバイを載せようというのだから無謀を通り越して馬鹿である。

リヤがさらに大きく沈み込み、逆にフロントが浮き上がるという笑うしかない事態となった。

それでも馬鹿はめげない。

リヤが沈みこむなら、リヤサスを固くすればいいじゃないか。と単純明快な方向性から検討を進める。フレームやハブの強度は大丈夫なのか?多分大丈夫だろう(根拠皆無)。
リヤサス強化といわれて最初に思いつくのはエアサス取付だろう。

しかし最低でも部品代だけで4万円、高価過ぎる。
2万円程度で入手できるロードプラス。

尻下がり対策としてリーフサスに取付けるものらしい。
3cm位車高が上がるらしくちょうどいい。

しかしエアサスより安価とはいえ、只の?鉄板が1枚1万円もするのは冷静に考えると納得いかない。しかもリーフの1部分に固い鉄板を取り付けてリーフ全体の動きを不自然に妨げている?ような気がする。その分どこかに負荷が掛かるような気がしてどうも気に入らない。
リーフスプリングの枚数を増やして固くする。

これは理にかなった自然な強化法だし、軽トラの中古をヤフオクで買って取り付ければいいのだから費用も掛からず私向き。
かなり真剣に考えたが、リーフの長さや反り具合、バネ係数などどれくらいのものが適切か全く見当が付かず、リーフの組みバラシも結構大変な力仕事になり、あれこれ試して何度もバラスのはかなり時間が掛かりそうだ。
このエアサスの取り付け画像を見てじっと考えた。

上部はフレームに穴を開けて(私は開けたくない)巨大なビス3本で留め、下部はリーフにコの字ボルトで固定しているだけだ。本体は空気が入っているだけだし、空気バネという位だから普通のバネでもいいのではないか。
ジャッキアップしてリアアクスルを完全にフリーにすると、車軸からフレームまで20~30cm位隙間がある。ここに軽自動車かなんかのコイルフプリングを取付け補助スプリングにすればいいんじゃないか。

単純で費用も手間も掛からないのにWEBをいくら探してもやっている人がいないのが一番も心配だった。俺何か重大なことを見落としている?自動車工学的又は法的に大きな問題がある?

執念で平トラックにリヤリフト(350kg!上には上がいる)を後付した人が同じ方法でリーフサスペンションを強化しているHP を見つけ、安全性にも法的にも何ら問題のないことを確認し早速実行に移すことにした。

軽自動車は800kg位でコイル1個あたり200kgを支えていることになるからちょうどいいと思い、ヤフオクで200円(後2本)と500円(前後4本)の中古コイルを落札。2本あればいいのだが、いろいろ試してみるため余分に買った。車高を落とす社外コイルに変更している〇カが多く数百円で多数純正コイルが投売りされている。
錆び錆びですが1本100円なので。

ホンダ旧型ライフのリヤスプリングとのことだが、出品者も車種不明としており詳細はわからない。長さ28cm外形10cm内径6.5cm。スプリングコンプレッサーが無くても手で少し縮めれば入った。
別に見えるところではないし、機能さえ果たせばいいのだから外見はお構いなし。万が一破損してもリーフサスがあるので別に問題はないし。

スプリング内部にダンパーのようなものが付いているがただのゴムの蛇腹。落札したコイルに付いてきたのでバンプラバー代わりに着けて見た。元のバンプラバーを取り外し、その取付穴を利用しているのでちょうどよかった。
コイル内径は65mmだったので、上部は60mmのあおり止めゴムを200円で買ってきて中央に10mmボルトで取り付け。下部にはバンプラバーを取り付けたが別になくても問題はないと思う。
下部はバンプラバーが当たるヘルパーシートを内径に合わせてサンダーでカットした。この部品を外すため車軸とリーフを結合しているUボルトのナット4本を取り外したが16年の錆と固着で全く動かず、スピンナハンドルに単管パイプを噛ませて足でガンガン蹴って外すのに炎天下のなか1時間以上掛かった。増しリーフにしなくて本当に良かった。
上部は面でフレームに接しているが、下部はUボルトに点で接しているのが気に入らない。まず無いと思うがUボルトが破損しないよう観察が必要だろう。

下部も面で接するようにするには車軸でなくリーフの方にコイルを取り付ければいいのだろうが、そうすると上部は斜めの面しかなくエアサス取付画像のようにフレームに穴をあけてステーを新設しなければならない。只でさえ過積載なのにフレームにクラックの原因を作りたくないので却下。後で時間のあるときに下部にもう少しましなステーとスプリングシートを作りたいと思っている。
タイヤを取り付けジャッキを外してみると、思ったより縮みこむ。

車高は3cm程上がり、バイクを積んだ状態でほぼ元と同じ姿勢になった。フロントも1cm程沈み込み、リヤの荷重がフロントにも分担されるようになったことがわかった。補助コイル装着前は逆にフロントが浮き上がっていたので、車体バランスへの寄与はかなり大きい。

実際に走行してみると、ダンパーを強化していないので強い衝撃を受けるとリバウンド(いつまでもフワフワ)が強いが車体姿勢は安定しており、高速道路や国道など整備状況のよい路面ではノーマル状態とほとんど変わらなかった。バイクを積んでいないとさすがに固さは感じるが、車体姿勢はやや尻上がりでノーマルよりいい感じ。ダンパーを強化すればなお良いとは思うが1.5倍くらい強化となるとランチョなどでは追いつかないだろう。同じ発想で軽自動車のダンパーを増設したほうがいいと思う。私の場合後席に走行中人が乗ることはないので現状のままでいいかなと思っている。いいかげんな取付けなので金属音が出るかと思ったが、音はかなりの衝撃を受けても全くしなかった。底付することはなくスムースにストロークする。

リヤサス強化は大成功!費用も2000円程度で納まるので、リヤに重量物を積もうという人にはぜひお勧めします。
1年1万キロ走行後、タイヤを外して点検してみた。
コイルとの当たり面にわずかに塗膜の剥がれがあるものの、真上からの荷重で塗膜が潰れているだけで削れたりしているわけではないので安全面の問題はないことが確認できた。


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